新型コロナの影響により、観光・旅行業界は大きなダメージを受けることになりました。
しかしながら、グランピングは三密を回避しながら旅行を楽しめると注目が集まり、グランピング業界の市場が拡大しています。
市場拡大の要因は、「事業再構築補助金」の影響も考えられるでしょう。
多くの事業者がグランピングの開業に興味・関心を持っていますが、オープンまでにはどのようなことが必要なのでしょうか。
今回は、グランピング事業を始めるにあたり、準備からオープンまでに必要な流れについてご紹介します。
さらに、事業成功のためのコツについてもお伝えしますので、ぜひ最後までご覧ください。
グランピング開業の準備からオープンまでの流れ
グランピングを開業するにあたって、オープンまでには様々な準備が必要となります。
こちらでは、グランピング開業の準備からオープンまでの流れについてご紹介します。
土地を選定する
まずは、グランピング施設をオープンするための土地を選定します。
ゲストが宿泊するテントやBBQができる場所の確保など、充実したグランピングを提供できる充分なスペースが必要です。
どこでも開業できるというわけではありませんので、地域やエリアの法規制、条件などを事前に調査しておきましょう。
事業計画書の概算を立てる
事業の立ち上げや資金調達のために必要な事業計画書を作成します。
まずは、概算を立て、必要な見積もりや各業者が決定したら、本格的な事業計画書の作成に入ります。
事業再構築補助金の申請にも必要な書類です。
収入や支出に関する内容を現実的な数値で表し、5年程で資金回収を目指せるようにしましょう。
開業に必要な届出を提出する
グランピングを開業する場合、「旅館業法の許可」が必要となります。
旅館業法とは、施設内に宿泊できる場所と寝具を提供し、不特定多数の人に宣伝し、継続的に料金をもらう場合に対象となる法律です。
旅館業法の営業許可申請先は、保健所です。
構造や設備面から多くのグランピング施設の場合、簡易宿所営業で申請を行いますが、事業規模によっては旅館・ホテル営業での申請が求められます。
設備工事の発注・着工
グランピングは、テントをはじめ客室内や屋外に様々な設備・備品を設置する必要があります。
通常のキャンプ場とは異なり、施設側が設備等を提供していることがグランピングの特徴であり魅力です。
なかには、国内で揃えられないものもありますので、早めに必要なものをまとめて発注を行いましょう。
オープンに足りないものがないように、着工や発注の計画を綿密に立てることも大切です。
設備準備や広告活動
ここまでくるとオープンが近づいてきていますので、開業に向けて備品を搬入したり、予約プラン・メニュー等の設定を行います。
また、多くのゲストを呼び込むための広告活動も大切な作業です。
自社のホームページやSNSアカウントを作成し、オープンの告知をしましょう。
さらに、一緒にグランピング施設を運営していくスタッフを募集・研修し、万全の体制でゲストを迎え入れる準備を整えます。
グランピング施設のオープン
最終準備が完了すると、いよいよグランピング施設のオープンです。
開業準備から実際のオープンまでは、補助金申請等も考慮して約1年ぐらいは必要となるでしょう。
できるだけスムーズに開業できるように、一つひとつの作業を計画的に進めていきましょう。
グランピング事業を成功させるコツ
開業までに多くの手順が必要となりますが、事業を成功させるためには次のようなポイントを抑えておくことが重要となります。
こちらでは、グランピング事業を成功させるためのコツについてご紹介します。
都心・都市中心部からのアクセスを重視する
グランピング事業の成功への鍵となるのが、土地の選定です。
より多くのゲストを呼び込むためには、アクセスの良さが鍵となります。
旅行をするにしても、その場所に到着するまでの移動負担が少ない場所の方が好まれます。
特に、グランピングは都会の喧騒から離れてリラックスしたいというニーズが多いため、都心や都市の中心部からのアクセスを重視して土地を選びましょう。
自然が多いエリアに設立する
アクセスの良さに加えて、自然が多いということも重要なポイントとなります。
緑が多い場所や海あるいは川に近い場所は、よりグランピングのニーズにマッチしています。
しかし、グランピングを開業する事業者も増えてきているため、なかなか条件に合う場所を見つけることが困難だと感じる方も多いでしょう。
まずは、地元の穴場となる場所を探し、実際に足を運んでみてグランピングに適しているかを見極めましょう。
若い世代をターゲットにしたプランを設置する
グランピングは特に、若い世代のニーズが高まっています。
SNSでの発信が多くの反響を呼び、友達同士や家族、恋人と一緒にグランピングを楽しむ若者が増加しています。
SNSでの影響力も考慮すると、メニューやプランを若い世代を中心にターゲットとして設定してみましょう。
口コミも広がりやすく、さらに多くの集客につながります。
年間を通して営業できる仕組みを作る
キャンプやグランピングのハイシーズンは、夏です。
反対に、冬は気温が低く、積雪も多い地域からするとなかなか営業が難しい部分があります。
しかし、事業を成功させるためには、年間を通して営業できる仕組み作りが必須です。
積雪に耐えられる客室・設備を設置し、冬季の名産物を食事メニューに取り入れるなどの工夫を実施することで、閑散期の対策が取れます。
まとめ
コロナ禍で注目を集めたグランピングは、市場拡大を続けており、今後もさらに様々なスタイルの施設がオープンを控えています。
実際にグランピング事業を開業するとなると、様々な手順が必要です。
ゲストに対して、万全の状態でサービスを提供できるように綿密に計画を立てて、準備を進めていきましょう。