スポーツを観戦・参加しながら旅行?日本のスポーツツーリズム事例を紹介!

現在、世界中で注目が高まっている「スポーツツーリズム」ですが、日本でもスポーツ庁が推進しており、取り組みが進められています。

日本の伝統的なスポーツや地域資源、イベントと観光が融合して、新しい旅行の形として広まっているようです。

具体的には、どのような取り組みが「スポーツツーリズム」として、日本各地でおこなわれているのでしょうか?

今回は、スポーツツーリズムの事例についてご紹介します。

 

スポーツツーリズムについて

はじめに、スポーツツーリズムの内容や種類についてご紹介します。

 

スポーツと旅行を融合した地域活性の効果がある旅行

スポーツツーリズムとは、スポーツと旅行を融合した旅行のことを指します。

例えば、自分が好きなスポーツを体験するための旅行、好きなスポーツ観戦に伴う観光旅行が、スポーツツーリズムに該当します。

 

このような観光旅行の効果としては、地域活性化が挙げられます。

日本で誕生したスポーツを日本で体験したいと海外からの観光客が増加し、地域資源を活かしたスポーツができるスポットは国内外問わず人気です。

 

「参加型」と「観戦型」のスポーツツーリズムがある

スポーツツーリズムは、大きく分けて「参加型」と「観戦型」があります。

参加型は、観光客が実際にスポーツを体験することを指します。

観戦型のスポーツツーリズムは、サッカーや野球などのスポーツ観戦に伴う観光旅行です。

スポーツをする・観ると観光旅行を融合したものをスポーツツーリズムと呼びます。

 

アウトドアスポーツツーリズムと武道ツーリズム

現在、スポーツ庁が推進するスポーツツーリズムにおいて、重点的なテーマが「アウトドアスポーツツーリズム」と「武道ツーリズム」です。

日本が世界に誇る自然資源を活かしたスノースポーツや登山などのアウトドアスポーツと、柔道や剣道などの武道をツーリズムと融合し、国内外に向けて発信しています。

地域活性化や様々な業界の経済的回復を実現するために、スポーツ庁が自治体や関連企業と連携を結び、取り組んでいます。

 

スポーツツーリズムの事例①剣道にフォーカスした「SAMURAI TRIP」

「SAMURAI TRIP」は、先程述べた「武道ツーリズム」にあたるスポーツツーリズムです。

剣道にフォーカスした内容となっており、海外の観光客向けの剣道体験が、東京や大阪などの日本の各都市で開催されています。

さらに、スポーツ文化ツーリズムアワード2019「スポーツ文化ツーリズム賞」や観光庁長官賞の受賞歴があるツアーです。

 

このプランに申し込むと、剣道体験や防具製作所の見学、剣道をテーマにした居酒屋で食事をすることができます。

日本に対してサムライのイメージを持っている海外の人は多くいます。

剣道の人気はもちろん、日本特有の文化に触れることができるため、インバウンド効果に大きな期待ができるでしょう。

参考 外国人観光客向け剣道体験ツアー【SAMURAI TRIP】 (samuraitrip07.com)

 

スポーツツーリズムの事例②日本の雪国文化に触れる「スノースポーツツーリズム」

「スノースポーツツーリズム」は、北海道や東北地方などの雪国の地域資源を活かしたスポーツツーリズムです。

具体的には、スキーやスノーボードなどのスノースポーツが該当します。

自然のなかでおこなうスポーツは世界中で人気が高く、スノースポーツツーリズムはスポーツ庁も推進しているアウトドアスポーツツーリズムの1つです。

 

そのなかでも、長野県スキー連盟は「スポーツ庁グローバルコンテンツ創出事業」に選出されており、特設サイトでも紹介されています。

スノースポーツだけでなく、雪合戦や雪そりなどの雪遊び体験や地域特有の文化に触れる取り組みも提唱しています。

参考 スポーツ庁スノースポーツツーリズム特設サイト | Japan Snow Sport Tourism (ski-nagano.org)

 

スポーツツーリズムの事例③地域資源を生かした「ラフティング・ウェイクボード世界選手権」

徳島県三好市では、ラフティングやウェイクボードの世界選手権が開催されています。

ラフティングやウェイクボードは、世界中で人気が高いウォータースポーツです。

三好市にある吉野川は、1つの川に2つの異なる水面がある珍しい川で、ウォータースポーツをおこなうにあたって最適な環境が整っています。

世界選手権の開催地に選ばれたことで、さらに知名度が上がり、世界中からウォータースポーツを楽しむ人が訪れています。

地域の資源を活かしたスポーツツーリズムとなっています。

 

スポーツツーリズムの事例④ラグビーワールドカップ

観戦型のスポーツツーリズムの成功例として、2019年に日本で開催された「ラグビーワールドカップ」が挙げられます。

世界中のラグビーファンが日本に集結し、結果として6464億円の経済効果をもたらしました。

この大会で、海外の人が平均で16日滞在したという結果も出ており、観戦に伴う観光旅行としてのスポーツツーリズムの効果を実感できる事例です。

海外から訪れた多くのラグビーファンは、試合観戦だけでなく日本の観光も楽しみ、長期間の滞在中に様々な地方を訪れました。

このような世界的なスポーツ大会は、大きな経済効果をもたらしています。

 

まとめ

スポーツツーリズムは、スポーツと観光旅行を融合した新しい旅行の形です。

スポーツ庁も推進しており、日本の地域資源や日本発祥・特有のスポーツを軸として、国内外にプロモーションを展開しています。

参加型のスポーツツーリズム事例としては、剣道にフォーカスしたツアーやスノースポーツツーリズムが、観戦型のスポーツツーリズム事例は、2019年のラグビーワールドカップが成功を収めています。

また、地域資源を活かして世界大会を開催している事例もあり、スポーツツーリズムには様々な可能性があります。

スポーツの力は大きく、これからの地域創生には欠かせないものとなるでしょう。