体験型の新しい旅行「ニューツーリズム」テーマ別の事例を紹介!

近年、体験型を重視した「ニューツーリズム」という新しい旅行のカタチに注目が集まっています。

平成20年に観光庁が設立され、観光のグローバル化や新しい旅行者のニーズに応えるべく、ニューツーリズムの推進に尽力が注がれています。

具体的には、どのようなプランが日本各地に用意されているのでしょうか?

今回は、ニューツーリズムの事例を産業・自然環境・文化観光の3つのテーマ別でご紹介します。

 

ニューツーリズムについて

具体的な事例をご紹介する前に、ニューツーリズムについてご紹介します。

 

ニューツーリズムの意味

ニューツーリズムとは、観光重視の従来の旅行と異なり、地域特有の体験を重視した新しい旅行のことを意味します。

旅行者は、訪れた地域の自然や文化など多くのテーマに沿った体験ができるため、より満足度の高い時間を過ごすことができます。

また、地域が主体となって、旅行者へ商品を提供するため、地域活性化につながっている新しい旅行のカタチです。

 

ニューツーリズムの種類

ニューツーリズムには、多くの種類のテーマに沿ったプランが用意されています。

その種類は、産業観光・文化観光・グリーンツーリズム・エコツーリズム・ヘルスツーリズム、このほかにも多くあります。

地域の自然や文化・伝統、健康というテーマに沿った多くの種類のプランが作られています。

 

ニューツーリズムの事例①「インダストリアルツーリズム」

産業がテーマとなっているニューツーリズムを「インダストリアルツーリズム」と呼びます。

文化的・歴史的な価値のある産業工場などを訪れ、日本のモノづくり技術の学習や体験ができる旅行です。

こちらでは、インダストリアルツーリズムの事例を2件ご紹介します。

https://www.mlit.go.jp/common/000059325.pdf

 

 

アサヒビール㈱神奈川工場

神奈川県南足柄市にあるアサヒビール神奈川工場では、年齢や性別問わず全ての人を対象とした工場見学を実施しています。

工場内をガラス越しに見学することができ、最後はアサヒ社のビールやソフトドリンクの試飲も提供されています。

 

このアサヒビール神奈川工場は、最高水準の品質管理がおこなわれているだけでなく、環境に配慮された工場です。

土日は製造ラインがストップしている工場ですが、見学の受け入れはおこなわれています。

また、英語研修も実施しているため海外からの訪問者にも対応可能です。

国内外問わず、多くの人にアサヒ社の技術や環境への取り組みを学ぶ場を提供しています。

 

トヨタ会館および工場

愛知県豊田市にあるトヨタ会館や工場では、車を製造する工程を順序に沿って見学ができます。

トヨタの名前は世界中に知れ渡っており、海外からの訪問者も多いです。

トヨタの自社製品のPRだけでなく、業界の歴史や製品の技術の伝承を目的の1つとしています。

また、教育の場を提供し、地域貢献や他国の技術向上にもつとめています。

日本が誇る技術を間近で感じられる見学事業が実施されています。

 

ニューツーリズムの事例②「エコツーリズム」

各地の自然や環境問題がテーマとなっているニューツーリズムを「エコツーリズム」と呼びます。

自然環境と触れ合い、地球が面している問題について理解を深める旅行です。

こちらでは、エコツーリズムの事例を2件ご紹介します。

 

鹿児島県屋久島YNAC「エコツアー」

「有限会社 屋久島野外活動総合センター(YNAC)」が提供する、鹿児島県屋久島の大自然を感じられるツアーです。

屋久島では、多くのエコツアーガイドが存在しますが、YNACはそのパイオニアとなります。

認定資格を持つガイドが案内するため、登山やカヤック、ダイビング体験ができるだけでなく、屋久島の歴史を学びながら旅を楽しむことができます。

テレビや雑誌では紹介されていない、大自然の恵みや歴史を学習し、体感できるツアーです。

https://ynac.com/

 

長野県軽井沢㈱ピッキオ「ネイチャーウォッチング」

「株式会社 ピッキオ」が提供する、長野県軽井沢にある星野リゾートホテル裏にある森の中を歩きながら生き物を観察するツアーです。

㈱ピッキオは、軽井沢星野エリア内にあるため、軽井沢の大自然に生きる植物や野鳥、野生の小動物に出会うことができます。

出会える生き物は、季節によって異なり、訪れた日や時ならではの体験となっています。

ツアーの途中で、疑問に感じたことはガイドに質問できるため、自然についての学ぶを深めることもできます。

https://picchio.co.jp/tour/83

 

ニューツーリズムの事例③「文化観光」

地域の文化や伝統をテーマとした「文化観光」もニューツーリズムの1つとなっています。

その土地を旅行するだけでなく、歴史的な文化や伝統を実際に体験できるプランです。

日本ならではの体験ができると共に、日本の伝統文化を守っていくはたらきがあります。

こちらでは、文化観光のニューツーリズム事例を2件ご紹介します。

 

京都で箏のレッスン体験

日本の伝統和楽器である「箏」のレッスンを体験できるプランです。

箏には約1,300年の歴史があり、由来当時は貴族のあいだで雅楽を楽しむ楽器として広まりました。

このプランでは、日本の伝統的な曲である「さくらさくら」のレッスンを受けることができます。

また、室町時代のスタイルである二部式着物と、これに合うヘアアレンジが無料サービスとなっており、箏の演奏体験と合わせて、より日本の伝統を感じることができるプランとなっています。

https://activityjapan.com/publish/plan/23997

 

京都・清水寺で舞妓体験

京都の清水寺で「舞妓さん」になりきって散策体験できるプランです。

舞妓さんのメイク・着物・カツラを身につけ、清水寺までの一年坂・二寧坂・ねねの道付近を散策できます。

また、カメラマンによる写真撮影もプランの中に含まれており、貴重な体験の記念となります。

日本にしかいない舞妓さんを本格的に体験できるプランとなっています。

https://activityjapan.com/publish/plan/30871

 

まとめ

観光重視ではない、体験重視の新しい旅行のカタチであるニューツーリズムでは、多くのテーマに沿ったプランが用意されています。

日本の産業や自然環境、伝統文化が旅行をしながら学び、体験することができます。

このような日本ならではのツアーやプランは、日本人にとっては新たな発見となり、海外からの観光者にとっても、満足度の高い旅行となるでしょう。

今回ご紹介したニューツーリズムの事例は、ごく一部になります。

新しい旅行のカタチであるニューツーリズムを体験してみてはいかがでしょうか。