ランニングコストを大幅削減!ホテルの新たな給湯システムについて徹底解説

ホテルでは、部屋のお風呂または大浴場・洗面台・調理室などお湯を必要とする場所があります。

また、部屋数が多くなればなるほど、そのランニングコストがホテルの負担となってしまいます。

これを効率化させるためには、給湯システムが重要です。

ホテルには、どのような給湯システムが導入されているのでしょうか?

この記事では、ホテルの新たな給湯システムについてご紹介します。

 

ホテルの新たな給湯システムとは?

環境にやさしい「ヒートポンプ給湯システム」の導入

近年、ホテルに導入されている給湯システムとは、「ヒートポンプ給湯システム」です。

ヒートポンプ給湯システムでは、大気中の空気熱のような目に見えない自然エネルギーが燃料となります。

 

これまで多くのホテルでは、給湯設備に重油主体のシステムを用いていました。

しかし、重油の価格高騰やSDGsの観念から新たな給湯システムを求めるホテルが増えました。

そこで注目されたのが、自然のエネルギーが燃料となる、環境にやさしい「ヒートポンプ給湯システム」です。

 

ヒートポンプ給湯システムの仕組み

ヒートポンプ給湯システムの仕組みは、上記で紹介したように自然エネルギーをヒートポンプユニットに取り込み、自然冷媒(CO2)で圧縮して高温化させ、その熱が水に伝わりお湯を作り出します。

そして、そのお湯を貯湯タンクや貯湯ユニットと呼ばれる部分に貯めておくことができます。

一般的には、エコキュートと呼ばれている給湯システムです。

ホテルでは、大量のお湯が必要なため、業務用のエコキュートを導入しているホテルも存在します。

従来の給湯システムは、お湯を沸かすために多くのエネルギーを必要としていましたが、ヒートポンプ給湯システムは、その必要がありません。

そのため、ホテルにとってのメリットが大きい仕組みになっています。

 

ヒートポンプ給湯システムを導入するメリット

ヒートポンプ給湯システムをホテルに導入することの主なメリットは、次の2点です。

  • ホテルの給湯ランニングコストを大幅削減できる
  • 環境にやさしいホテルとしてアピールできる

この2点について、それぞれ詳しく見てみましょう。

 

ホテルの給湯ランニングコストを大幅削減できる

ヒートポンプ給湯システムを導入すると、ホテルの給湯ランニングコストを大幅削減することができます。

 

従来の給湯システムは、重油を燃料として用いていたため、多くのコストが必要です。

そのため、ホテルの売り上げに対して、光熱費の割合が多くを占めてしまう場合もありました。

しかし、給湯システムをヒートポンプ給湯システムに変更したホテルは、光熱費を大幅カットすることに成功しています。

 

ヒートポンプ給湯システムでは、お湯を沸かすために電気エネルギーも必要としますが、その場面が少ないことも光熱費削減が可能になる理由の1つです。

電気エネルギーが必要な場面は、自然冷媒(CO2)を圧縮するときのみになります。

従来のシステムに比べ、必要な光熱費が大幅に削減できることは、ホテルの経営にとって大きなメリットと言えます。

 

環境にやさしいホテルとしてアピールができる

ヒートポンプ給湯システムは、二酸化炭素の排出を抑制することができます。

そのため、このシステムを導入すると、環境にやさしいホテルであるというアピールに繋がります。

宿泊者や行政にこのようなアピールをすることで、ホテルのイメージアップに繋がるでしょう。

 

近年、世界中で社会問題への意識が高まっており、SDGsへの取り組みに注目が集まっています。

ヒートポンプ給湯システムは、自然エネルギーが燃料となっており、環境にやさしいシステムです。

環境問題に配慮したシステムになるので、導入することでSDGsに取り組むことができます。

よって、世界中にSDGsの取り組みをおこなうホテルであるというアピールでき、多くの宿泊者を迎え入れられるきっかけになるかもしれません。

 

給湯機器を監視・制御するシステム

上記のような給湯機器を監視・制御するシステムについてご紹介します。

手持ちのパソコンなどに、専用ソフトをダウンロードすることで、施設内で給湯システムを制御することができます。

 

運転スケジュールを設定することができるので、それに従って給湯機器を自動で運転していくことが可能です。

また、給湯機器の運転データを可視化することができるので、日々のデータを数字で確認することができます。

タンクの残湯量や使用量を確認することができるので、お湯の使用量が多い日と少ない日が確認でき、必要量に合わせた設定が可能です。

そのため、省エネ性を高めることができます。

ホテルのような大量のお湯を必要とする施設にとっては、このようなシステムは非常に効率的であると言えます。

 

まとめ

近年、ホテルの給湯システムは変化しており、ヒートポンプ給湯システムという自然エネルギーが燃料となるものが導入されています。

これまでの給湯機器は、燃料系が多く使用されており、自然への配慮がなく、ランニングコストも良くありません。

給湯システムを新たなものに変化することで、このような問題を解消でき、環境にやさしいホテルとしてのアピールに繋がります。

また、これを監視・制御できるシステムもあります。

効率的な給湯システムを求めているホテルには、最適であると言えるでしょう。