皆さん「SDGs」という言葉を最近よく耳にするのではないでしょうか?
SDGsとは「持続可能な開発目標」の略称で、2030年までに達成すべき目標として国連サミットにて採択されました。
そんなSDGsの目標達成には宿泊業界の尽力が欠かせず、大手宿泊業界はこぞってSDGsに取り組み始めました。
スーパーホテルもそのひとつで、SDGsを大きく掲げ、それに向けて様々な取り組みをしています。
今回はそんなスーパーホテルが取り組むSDGsについて詳しく解説していくので、参考にしてみてください。
宿泊業界に求められるSDGsとは?
持続可能な開発目標
気候変動、エネルギー不足、貧困、差別、紛争。
現在地球はあらゆる問題に直面しており、この問題を解決できなければ地球の未来は危ないと言われています。
そんな私達の未来を守るために作られたのがSDGs、持続可能な開発目標(Sustainable Development Goals)であり、このSDGsは2016年から2030年までの国際目標として2015年の国連サミットにて採択されました。
SDGsには大きく分けて17の目標があり、加盟各国はその目標に向けて努力することが求められています。
- 貧困をなくそう
- 飢餓をゼロに
- すべての人に健康と福祉を
- 質の高い教育をみんなに
- ジェンダー平等を実現しよう
- 安全な水とトイレを世界中に
- エネルギーをみんなに、そしてクリーンに
- 働きがいも経済成長も
- 産業と技術革新の基盤をつくろう
- 人や国の不平等をなくそう
- 住み続けられるまちづくりを
- つくる責任つかう責任
- 気候変動に具体的な対策を
- 海の豊かさを守ろう
- 陸の豊かさも守ろう
- 平和と公平をすべての人に
- パートナーシップで目標を達成しよう
これだけ見ると広大な目標のように思えますが、一人一人がSDGsを意識して行動することで、世界は着実に変わっていくのです。
宿泊業界にできること
SDGsの達成には宿泊業界の力も不可欠です。
例えば近年増えている移住労働者、彼らは人手不足になりがちな宿泊業界で活躍することも少なくありません。
外国人労働者が劣悪な環境で働いているというニュースはしばしばニュースで報道されます。
時間外労働や低賃金、給料未払いなどがその例です。
宿泊業界には彼らの不安定な雇用状況を見直し、安心・安全な労働環境を促進することが求められていています。
また、環境に対する意識も忘れてはいけません。
宿泊業界の海洋に与える影響は大きいです。
ビーチのリゾート開発は海の生態系を崩し、大量の食べ残しや汚水は海を汚します。
また、プラスチックのカップやストロー、ビニールなどは自然分解に多大な時間を必要とするため、環境に悪影響を与えます。
そのため、宿泊業界は廃棄の多くなりがちなバイキングや提供するアメニティなどを見直し、環境に配慮する必要があるのです。
スーパーホテルの取り組み
気候変動対策
スーパーホテルは気候変動を防ぐために様々な対策を行っています。
例えばロビーには空気清浄や消臭効果のある天然のコケをインテリアとして使用し、ナチュナルな快適空間を実現。
客室は珪藻土やリサイクルカーペットを使うことで環境に配慮しています。
更には、宿泊自体が二酸化炭素削減につながる「ECO泊」という取り組みもしています。
このECO泊とは、WEBから予約したお客様を限定に、宿泊時に発生させた二酸化炭素を、スーパーホテル自ら植林、森林保護、自然エネルギー事業などで埋め合わせをするというものです。
どうしても削減できない二酸化炭素の排出を、新たな取り組みによって相殺するというわけです。
また、環境負担を減らすためにスーパーホテルではオーガニック製品を積極的に取り入れています。
オーガニック製品は科学肥料や農薬を使わないので環境に優しい他、私達の健康増進にもつながります。
地域の活性化
スーパーホテルは地域の活性化にも寄与しています。
もともと島根県江津市の要請によって誕生したのがスーパーホテル。
スーパーホテルの出店は地域の賑わいに大きく貢献しました。
一部店舗では地元食材を使ったメニューを提供しており、地域の経済発展も促しています。
それからも地方創生を願う地方都市からの声に耳を傾け、地方への出店を多く行っているのです。
また、従業員がSDGsについて学ぶことを助けるため、山林の多い岐阜県東白川村と連携して年一回のレクリエーションも行っています。
そこでは、従業員が森林間伐作業の手伝いや特産のヒノキオイルづくり見学などをし、実践でSDGsを学ぶ工夫をしています。
循環社会の構築
スーパーホテルは循環社会の構築を目指しています。
ホテルのメニューには有機野菜を取り入れた環境に優しい食材を多く取り入れているほか、廃棄食品は堆肥化して近隣の農園に提供。
また、料理提供の際に使う食器はペットボトルから生まれたリサイクル食器を使用しています。
さらに、さらに、木材の地産地消により、地域や森を活性化する店舗づくりにも取り組んでいます。
地域で伐採された木材を調達し、地域の工場で作られた家具を使用。
このように、スーパーホテルは地球にも人にも優しい環境作りを進めているのです。
従業員の成長
スーパーホテルは従業員の成長にも力を入れています。
グローバル社会の今、外国人労働者にも目を向け、積極的な採用と教育を行っています。
互いの文化を尊重しながら、日本語や日本のおもてなしの心を従業員に伝えています。
また、従業員の意識を向上させるために研修も行っており、そこでは自社の強みやSDGsについて学ぶことができます。
こういった取り組みは従業員のモチベーションを保つことにつながるでしょう。
さらに、スーパーホテルは従業員の半数以上を女性が占めており、女性活躍推進法に基づく認定制度「えるぼし」で三ツ星を獲得しています。
出産後の制度も充実しており、女性でも活躍しやすい環境づくりに励んでいます。
まとめ
持続可能な未来を追及するために制定されたSDGs。
設定される17のゴールの中には、省エネルギーや海洋・陸上資源の保全、労働環境の改善などが含まれており、宿泊業はSDGsを牽引していく大きな役割を担っています
そんな中、スーパーホテルはSDGsを目標として大きく掲げ、気候変動対策や地域の活性化、循環社会の構築、従業員の育成などに力を入れています。
私達一人一人ができることは少ないですが、スーパーホテルのようにSDGsへの意識を持ち、できることから着手していくことでSDGsの最終的なゴールへの距離が縮まるのではないでしょうか。