非対面の受け渡しも可能に!ホテルのカードキーの仕組みや応用機能について解説

最近のホテルの鍵はICカードタイプのものが主流となっています。

従来のシリンダーキーや差し込み口にカードを挿入する磁気式タイプのホテルの鍵とは、仕組みが異なります。

ICカードタイプのカードキーは、どのような仕組みとなっているのでしょうか?

今回は、ホテルのカードキーについて仕組みや応用機能をご紹介します。

従来のシリンダータイプの鍵と比較もお伝えしますので、最後までご覧ください。

 

ホテルのカードキーの仕組み

近年、主流となっているホテルのカードキーは、ICカードタイプになります。

こちらでは、そのICカードタイプのカードキーの仕組みについてご紹介します。

 

カードリーダーにかざして解錠

ICカードタイプのカードキーは、カードリーダーにかざして解錠する仕組みとなっています。

客室のドアにカードを読み取るカードリーダーが備えられており、その部分にICカードタイプの鍵をかざすことで、解錠されます。

これまでの磁気式タイプのカードキーとは異なり、差し込み口にカードを挿入する必要がありません。

カードリーダーがカードを読み取る仕組みであるため、駅の自動改札機のように、財布やケースにカードをいれたままでも解錠が可能です。

 

カードの使用履歴を保持

カードリーダーとなるロック本体は、どのカードでいつ入室があったのか、使用履歴を保持します。

万が一、盗難やトラブルが発生した場合でも、どのカードで部屋に侵入があったのかを特定できる仕組みとなっています。

また、ロック本体は電池式であることが多いですが、電池が切れた場合でも使用履歴データは消えません。

事故防止に役立つ仕組みとなっているため、宿泊者が安心してホテルを利用できます。

 

紛失カードのデータ削除

カードキーを紛失してしまった場合は、紛失カードのデータを削除します。

それに伴い、すぐ再発行ができる仕組みとなっています。

前のカードデータは削除され、常に新しく発行されたカードキーが有効となります。

 

ホテルのカードキーの応用機能

ホテルのカードキーに備えられている機能は、部屋のドアを解錠するだけではありません。

カードキーの応用機能についてご紹介します。

 

自動チェックイン機でカードの発行・精算

自動チェックイン機でチェックイン・アウト業務をおこなうホテルは、カードキーが機械から発行されます。

カードキーの発行・返却によって、チェックイン・アウトが完了します。

また、自動チェックイン機にカードキーを通すことで、館内で利用した料金の精算も可能です。

宿泊者は、館内の利用料金の精算を最後にまとめておこなうことができます。

カードキーにチェックイン・アウトの時間や部屋番号、館内のショッピングやレストラン利用のデータが組み込まれる機能となります。

 

客室のメインスイッチ機能

カードキーは、客室の照明などを付けるメインスイッチ機能が備わっています。

客室内にあるカードホルダーにカードキーを挿入することで、ほぼ全ての照明を付けることができます。

 

ホテル内の専用通路やフロアのアクセス

カードキーは、客室だけでなくホテル内の専用通路やフロアへのアクセス機能があります。

エレベーターにカードリーダーを搭載すると、宿泊者が利用するフロアの階でエレベーターが停止します。

該当カードキーのみ停止できる機能であるため、VIPフロアがあるホテルにも便利な機能です。

また、夜間専用通路やゲスト専用通路口などの専用通路もカードキーで解錠することができます。

 

従来のシリンダーキーとカードキーの比較

従来のシリンダーキーとカードキーの違いについてご紹介します。

ホテルの鍵がどのような面で変化しているのか見てみましょう。

 

鍵の受け渡し方法

従来のシリンダーキーとカードキーは、鍵の受け渡し方法が異なります。

シリンダーキーは、フロントスタッフから宿泊者へ対面で直接受け渡していました。

 

一方で、カードキーは先程も述べたように、自動チェックイン機で自動発行が可能です。

そのため、受け渡しを非対面でおこなうことができます。

シリンダーキーは、形状上必ず対面でなければ受け渡しができませんので、フロアスタッフの負担が懸念されていました。

 

コロナ禍である現在においては、非対面での受け渡しが可能であるカードキーの普及が望ましいと言えます。

 

一部屋の発行数

シリンダーキーとカードキーは、一部屋あたりの発行可能な鍵の数が異なります。

従来のシリンダーキーは、一部屋に宿泊する人数が複数いる場合でも、渡すことができる鍵の数は1つです。

しかし、カードキーは部屋を利用する宿泊者の人数に応じた枚数を発行することができます。

 

シリンダーキーを用いるホテルの場合は、鍵を持っている人が外出すると、同室の他の宿泊者は客室内で待機しなければなりませんでした。

カードキーは、一人ひとりが鍵を保有することができるため、このような不便を感じることがありません。

 

フロントスタッフの鍵管理業務

フロントスタッフの鍵の管理に関する業務も異なる点として挙げられます。

シリンダーキーは、宿泊者がホテルを出入りするたびにフロントスタッフが受け渡しをする必要があり、業務が煩雑になりがちです。

また、鍵の管理のために広い保管スペースを確保する必要があります。

 

それに比べて、カードキーは宿泊者に一度渡すとフロントスタッフが管理する必要はありません。

カードキーは、有効期限が過ぎると利用不可となるため、不正利用を防ぐことができます。

鍵に関する管理業務が簡略化されます。

 

まとめ

近年、主流となっているICカードタイプのホテルカードキーは、ドアに備え付けられているカードリーダーにかざすだけで簡単に解錠することができます。

カードの使用履歴を保持したり、紛失した場合はデータが削除されるため、宿泊者が安全にホテルを利用できる仕組みとなっています。

また、あらゆる機能が備わっており、従来のシリンダーキーに比べても非常に便利です。

カードキーは、宿泊者にとってもホテルスタッフにとっても、メリットが大きい仕組みであると言えます。