キャンプが嫌いな人に嫌いな理由を質問すると、多くの人が「虫がいるから」と答えます。確かに、大自然の中では様々な虫がいますし、刺されると痒くなったり痛くなったりすることも多いですね。とはいえ、キャンプでもちょっと気を付けると、虫の被害を最小限にとどめることができます。
この記事では、キャンプで虫被害を少なくする方法をご紹介します。
キャンプ場で危険な虫とは
まずはキャンプ場で出会うことになる危険な虫は、どのようなものがいるのでしょうか。
まずは、蚊やブヨのような「さされると痒くなる虫」は、多くの人にとって危険な虫のトップに挙がるでしょう。とはいえ、この手の虫は大昔から人間にとって苦手な虫なので、幸いなことに様々な対処方法があります。
あと、ムカデもキャンプ中に出会いたくない虫の一つです。ムカデに噛まれると大人の男性の手足もかなり晴れてしまいます。しかし見かけによらず、ムカデ自体は意外と臆病な虫なので、人間がいるところから逃げることが多いのです。とはいえ、地面に置いていた靴や服の中に入っていることも多いので、注意が必要です。
でも、こうした虫よりもずっと危険なのがスズメバチです。日本には17種ほどのスズメバチがいます。基本的に凶暴な虫なので、出会わないことが一番です。
まずは虫を寄せ付けない、さされないようにするために
キャンプする以上は、出会うことになるであろういろいろな虫。しかし、虫から受ける被害を最小限に抑える方法はあります。
まず、キャンプ時の服装から気を付けて、長袖・長ズボンの格好をするように心がけましょう。夏は薄手のものでも大丈夫。肌の露出を少なくするだけで、虫の被害が一気に少なくなります。また、その時に着る服も、白を基調とした明るい色の服を着るようにしましょう。黒い服にはどういううわけが虫がよってきやすいのです。特にスズメバチは黒い色に反応しやすいと言われており、白い服を着ることはスズメバチ対策にもなります。
そして、キャンプには防虫スプレーを持っていきましょう。体はもちろん、リュックや靴の中にスプレーを頻繁にかけておくことがおすすめです。
しかし、中には「防虫スプレーのあのにおいがどうしても苦手」という方もいることでしょう。そうした方におすすめなのが、ハッカ油と無水エタノールそして水を混ぜた手作りの防虫スプレーです。このハッカスプレーは様々なにおい消しにも使えるので、キャンプの時に「服にバーベキューのにおいがついちゃった!」というようなときにも、役立ちます。
また、虫は夜に光のあるところによってきます。そのため、夜にテーブルなどにともすキャンドルを虫よけ効果のあるアロマキャンドルにすることも、良い虫対策となるでしょう。また、たき火をするときに、ヨモギを一緒に燃やすその煙が虫よけになります。
そして、日本に昔からある蚊取り線香も夏のキャンプでは偉力を発揮します。昔からある渦巻き型の蚊取り線香を炊いておくと、蚊だけではなくいろいろな虫を再起不能にすることができます。ちなみに、渦巻き型の蚊取り線香は湿気があるところに置いておくと、思わぬ形に変形するので、ちょっと楽しいですよ。
また、たばこと水を使ったテントの周りの虫よけ方法をここでご紹介いたします。たばこの吸い殻を何本かとっておいて、それをペットボトルに入れた水(この水も雨水なので十分)に浸しておきます。2時間くらいそのまま放置した後に、このペットボトルのたばこ水をテントの周りをぐるっと取り囲むようにまいておきます。においはちょっと強烈ですが、このたばこ水でムカデやヘビなどをテントから遠ざけることができます。キャンプに行くときには、日頃煙草を吸わない人も、一箱くらい煙草を買って行った方が良いかもしれませんね。
虫に刺されてしまったら、こう対処しよう
どんなに虫対策をしても、大自然の中で遊んでいると、刺されてしまうこともあります。もしも虫に刺されてしまったら、まず、刺された場所を水で洗って、冷やすことがおすすめです。蚊に刺されたくらいなら、しっかり冷やすだけでかなりかゆみを抑えることができます。
また、最近は「ポイズンリムーバー」という注射器のような形をした、虫の毒を吸いだす器具もドラッグストアで見かけるようになりました。この器具で毒を吸い取ってから、幹部を洗った後に冷やすと、虫刺されの治りが速くなります。
刺された所を冷やしたら、今度は薬を塗りましょう。しかし、場合によっては虫刺され用の薬手元に持ってきていないこともありえます。そんな時には、自然の力を借りることにしましょう。
まずは、春先にいろいろなところに咲いているヨモギ。ヨモギもちの原料となるだけでなく、立派な虫刺されの薬にもなるのです。使い方は簡単で、ヨモギを摘んで、虫刺されの場所にぐいぐいとこすりつけるだけ。同じような使い方で、ドクダミの花も虫刺されのよい薬になります。なお、ドクダミの花はにおいが少々きついので、使うときには要注意です。また、ペパーミントやラベンダーも虫刺されに効くハーブなので、おぼえておくとよいでしょう。ちなみに、前述のハッカ油スプレーもかゆみ止めとして使うことができます。
蚊のような虫さされた時には、基本的に現場で対処れば、ほぼ十分だと思われます。しかし、万が一ハチに刺された時には、急いで病院に行った方が良いでしょう。その時には、ハチに刺された患部を心臓より低い位置において、患者を病院に運びましょう。また、もしも「ポイズンリムーバー」を持っていたら、その気具を使用してハチの毒を早い段階で取り除くようにしましょう。
どうしても虫がダメな人は、冬キャンプを
「虫なんて目に入るだけでも絶対に嫌。でもキャンプはしてみたい」という人におすすめなのが冬キャンプです。冬は虫もいませんし、寒さ対策を十分にしておけば、夏と同じようにキャンプを楽しむことができます。
虫が苦手な人には、冬キャンプがおすすめです。
まとめ
キャンプの最大の敵である虫。とはいえ、対策がないわけではありません。適切な対策をすると、虫の方も人間を避けてくれますし、万が一刺されたとしても、今は市販の薬で問題なく対処できることがほとんどです。
人間にとって不快な虫も、大自然の一部です。虫対策をしっかりとしたうえで、キャンプを楽しみましょう。