グランピングを事業にしたい!建設費用を安くあげる方法とは?

ここ数年で、「グランピング」というレジャースタイルが、一般的に認知されるようになってきました。同時にグランピングの市場規模も拡大中で、現在日本国内には大小合わせて350ものグランピング施設があり、国内グランピング業界の市場規模は800億円から900億円とも言われています。

こうした状況から、自分でもグランピングを事業として経営してみたい、と考える人がいても不思議ではありません。

今回の記事では、グランピング施設の建設費用を安くあげる方法はあるのか、ということを考えてみたいと思います。

 

グランピングの建築費用とは、具体的にどのようなものがあるのか。

グランピングを事業にしたい」と考えたとき、一番初めに思いつくことが「どんなコストが、いくらぐらいかかるのか。」ということではないでしょうか。ここでは、まずグランピングの建築費用を構成するコストにはどのようなものがあるのかを、検証していきましょう。

ランピングスポット建設のための、具体的な初期費用としては、以下のようなものが考えられます。

  • 土地購入の代金
  • 電気・水道工事費
  • ウッドデッキ設置工事費
  • テント等の宿泊施設購入費及び宿泊施設の設置費用
  • インテリア家具・備品費
  • 管理棟や共同浴場、バーベキュー場などの建設費
  • 開業準備費

最初にグランピングスポットを建設するための土地が必要になります。基本的には町から離れた山間部や海の側に建設することが多いと思うので、土地代自体はあまり高額なものにならないかもしれません。

しかし、場所によっては開発許可申請が必要な場所であったり、あるいは上下水道の引き込み工事や電気関係の設置工事が必要な土地もあるかもしれません。その場合は土地代自体は安くても、工事設置費などのコストがかかることになります。

また、グランピングの建設において重要な部分を占めるのが、グランピングのレセプションとなる管理練や共同浴場そしてトイレのような、共有施設の設置に関するコストです。できれば宿泊施設ごとにトイレやバスルームがあるのが理想ですが、この方法ではどうしても建築費用が高くなってしまいます。また、昨今ではグランピング施設の中でWifiが利用できるようにする必要もあり、そのコストも考える必要があります。

 

建築費用を安くする方法は?

グランピングで重要になってくるのが「宿泊施設をどのようなものにするのか」ということです。もちろんテントタイプの宿泊施設の方がコテージタイプのものよりも、安価です。しかし、コテージタイプの宿泊施設は客単価がテントタイプのものよりも高く見込めるため、もし余裕があるのなら、コテージタイプの宿泊施設も1棟だけでも建築したいところです。

もし、コテージタイプの宿泊施設を建築することが難しいのであれば、トレーラーハウスを導入するという選択肢もあります。多くのグランピング施設で導入されているエアストリームは、1台当たり500万から1000万円ほど。トレーラータイプのものは、テントタイプとは違い、冬でも利用できるので、閑散期でも営業できることが利点になります。あるいは、建築家の隈研吾氏デザインによる、snow peaks社が販売するトレーラーハウス「住箱」は1台当たり440万円。こちらの住箱を宿泊施設のオプションとして、導入することもできるでしょう。

また、テントタイプの宿泊施設も、テントの種類によってその価格が大きく異なります。参考までに、グランピングで良く使われているテントの種類とその1張あたりの価格は以下のようになっています。

  • コットンテント・・約5万円〜30万円。
  • ロータスベル・・約40万円。
  • ドーム型テント・・約180万円~200万円 。また2~3年ごとに天幕を交換する必要があり、そのコストが1張あたり40万円~50万円
  • インスタハウス(タケノコテント)・・148万円。

このように、テントタイプの宿泊施設は価格の幅が非常に大きいことが特徴です。そのため、建築費用を抑えるために、価格が安いテントばかりを導入しようと考えがちになりますが、実は価格が安いテントは耐久性が低いという傾向があります。

そのため、テントを導入するときは、異なる種類のテントをいくつか組み合わせて購入した方が、長い目で見るとランニングコストが安く上がるでしょう。

グランピングの宿泊施設を選択するときには、購入価格が安いものと、購入価格が高くても将来的に客単価を高く見込むことができるものを適切に組み合わせることで、結果的にコストを安く抑えることができます。

 

まとめ

グランピングの建設費用は大きく分けて、土地代と建設費用の2種類です。土地に関しては、グランピング施設として営業するには、上下水道や電気関係そして共有施設の工事の費用も必要になります。

また、導入する宿泊施設の選択も、建築費用に大きく影響します。とはいえ、建築費用を安く抑えるために、安価な宿泊施設だけでそろえてしまうと、結局ランニングコストが高くなってしまう可能性があるので、注意が必要です。