【SDGs】旅行会社はどう進める?JTBの取り組みについて紹介

2015年の国連サミットにて、「SDGs(持続可能な開発目標)」が世界共通目標として掲げられました。

これを受けてより良い世界にするために、政府はもちろんのこと、様々な業界でSDGsへの取り組みが行われています。

旅行業界もその一つで、大手旅行会社を中心にプロジェクトが進められているようです。

旅行会社のSDGsへの取り組みとは一体どのような内容なのでしょうか?

今回は、旅行会社のSDGsへの取り組みについて、JTBを例にご紹介します。

さらに、旅行業界のSDGsに対する課題についてもお伝えします。

 

SDGsが掲げる17のゴール

SDGsが掲げる17のゴール_イメージ

SDGsを和訳すると、「持続可能な開発目標」です。

この世界共通目標には、17個のゴールが構成されており、「誰一人取り残さない」ということを掲げています。

こちらでは、SDGsが掲げる17個のゴールの内容についてご紹介します。

 

  1. 貧困をなくそう
  2. 飢餓をゼロに
  3. すべての人に健康と福祉を
  4. 質の高い教育をみんなに
  5. ジェンダー平等を実現しよう
  6. 安全な水とトイレを世界中に
  7. エネルギーをみんなにそしてクリーンに
  8. 働きがいも経済成長も
  9. 産業と技術革新の基盤をつくろう
  10. 人や国の不平等をなくそう
  11. 住み続けられるまちづくりを
  12. つくる責任つかう責任
  13. 気候変動に具体的な対策を
  14. 海の豊かさを守ろう
  15. 陸の豊かさも守ろう
  16. 平和と公正をすべての人に
  17. パートナーシップで目標を達成しよう

取組事例 | JAPAN SDGs Action Platform | 外務省 (mofa.go.jp)

 

環境・教育・ジェンダー問題など、あらゆる社会問題に対するゴールが17個定められています。

目標年限は、2030年です。

2030年までに上記の目標が達成できるように、日本でもあらゆる業界、企業が積極的に取り組みを行っています。

 

旅行会社はSDGsにどう取り組むのか

旅行会社はSDGsにどう取り組むのか_イメージ

SDGsの掲げるゴールを実現するために、環境や雇用など多岐にわたる問題に対して、各旅行会社は様々な取り組みを行っています。

 

2015年に採択されたSDGsの発表をうけて、「持続可能な(=サスティナブル)観光(=ツーリズム)」という概念がさらに観光業・旅行業に広まるようになりました。

この概念の内容は、マスツーリズムなどによって生じてしまう環境問題等を避けながら、観光に携わる業者や地域住民が本来の観光地を取り戻すべく役割を果たしていくということです。

 

このサスティナブルツーリズムの運営元となるのが、旅行会社です。

大手旅行会社を始めとして、環境への配慮したツアーの構想や、地域貢献プロジェクトなどが進められています。

また、社内の働き方改革を推進し、働きがいがある社会の実現にも尽力を注いでいます。

SDGsの達成と旅行業界の発展のために、社外内に向けた取り組みが積極的に行われています。

 

JTBの取り組み

各旅行会社でSDGsに対する取り組みが行われています。

その中でも、話題を集めているのがJTBです。

国内最大手旅行会社であるJTBが、どのようなSDGsへの取り組みを行っているのかご紹介します。

  • ふるさと納税「ふるぽ」
  • ふるさとコネクト
  • JTB交流創造賞
  • 杜の賑い
  • JTB地球いきいきプロジェクト
  • ユニバーサルツーリズム
  • ダイバーシティ推進
  • JTB旅行文化講演会
  • うわばきクック
  • JTBユニバーシティ
  • JTB EVB flappi
  • JTB危機管理ソリューション
  • SDGsワークショップ
  • 東京2020オリンピック・パラリンピック競技大会の取り組み

SDGsへの取り組み|サステナビリティ|JTBグループサイト (jtbcorp.jp)

 

このようにJTBは、ふるさと納税からオリンピックへの取り組みまで、幅広くSDGsが掲げたゴールに向けてプロジェクト等を立ち上げ、貢献しています。

 

プロジェクトの実施地域も全国各地で行われており、日本中にJTBのSDGsへの取り組みを広げています。

上記の活動に対する評価も高く、表彰されているプロジェクトもあります。

 

旅行業界のSDGsに対する課題

旅行業界のSDGsに対する課題_イメージ

JTBのように大手旅行会社は、SDGsに対して様々な取り組みをしています。

しかし、世界に比べると日本の旅行業界はまだSDGsに対する意識が低いです。

結果的に、まだ旅行者にはSDGsに対する取り組みが浸透しているとは言えません。

 

そもそも旅行業界内でSDGsの取り組みを行っている企業が少なく、業種別で比べると最低の割合です。

課題としては、旅行者にアピールできるSDGsの取り組みを広げていき、世界に追いつく、そして業界全体がSDGs活動をリードできるようにならなければいけません

 

中小旅行会社のSDGsへの取り組み

大手旅行会社は、プロジェクトを立ち上げるなど積極的にSDGsに対する取り組みを行っていますが、中小旅行会社は、それに比べ遅れをとっています。

 

中小旅行会社だと従業員の数も少なく、SDGsに対するプロジェクトや商品を立ち上げるための、必要な人材が不足していることが原因の1つと考えられます。

以前から、人手不足が観光・旅行業の問題となっており、このSDGs問題にも繋がってしまっているのでしょう。

 

旅行者へ対するアピール

旅行者に対してSDGsへの取り組みのアピールが大切です。

近年は、SDGsというワードをあらゆるメディアが取り上げており、意識している人も増えています。

しかし、旅行とSDGsが結びついている旅行者は、まだ少ないです。

 

持続可能な観光を実現するために、リピート・長期滞在をする旅行者を確保するための構想や、SDGsと繋がる商品の開発が必要であると考えられます。

このためには、旅行業界だけでなく、様々な業界・企業や自治体と連携を取り、SDGsへの取り組みを広げていくことが課題解決の糸口になるでしょう。

 

まとめ

2015年にSDGsが採択されてことで、サスティナブルツーリズムという概念により注目が集まりました。

現在、JTBのような大手旅行会社で、環境や雇用といったSDGsのゴールに向けた取り組みが行われています。

このように大手旅行会社が、プロジェクトを立ち上げることで旅行業界のSDGsへの意識が大きく変化していきます。

さらなるSDGsへの取り組みを大きくするために、大手や中小に関わらず、旅行会社が様々な企業や自治体と連携をとり、旅行者にアピールできる企画やプロジェクトの立ち上げが必要です。